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ルポ:ヒスパニック移民と彼らとの出会いについて(2)

  オスカーは、リビングで刑務所についてのテレビ番組を見ている時、自分もそこに入っていたことがあると言った。彼に年を聞くと二十五歳で、出てきたのはつい最近らしかった。服役は九年間だと言っていた。


  オスカーの話では、彼が十四歳の時に家の庭で近所のギャングに撃たれた。銃弾は腕や胸など、九箇所に命中した。血を流して仰向けに倒れると、額に銃口の感触がし、反射的に相手の頭を撃った。
 

  裁判は正当防衛を認めなかったという。事件はギャング同士の抗争として片付けられたそうだ。彼自身はギャングではなかったけど、彼はそれを「自然なことだ」と言った。彼の兄は二人ともギャングで、一番上の兄は服役し、もう一人は刑務所内で殺されたと話した。服役中、オスカーは教育を受けられなかったので、日本が一つの国であることも知らなかった。出所してからの生計はタトゥーを彫って立てていたけどそれでは足りず、グレンダの家に居候しながら、麻薬の売買にも関わった。オスカーの麻薬依存はグレンダの家族にも広まった。みんなは朝起きてマリファナを吸い、夜寝る前にもマリファナを吸った。コカインやLSDもやった。教育がないと仕事が手に入らず、仕事がないと生活が困窮し、そうなると犯罪に手を染めるしかなかった。移民の前科持ちに社会の偏見は強く、まともな知り合いもできなかった。グレンダの両親は彼を追い出すと言っていて、そうなると住むところはなかった。グレンダのお腹には彼の赤ちゃんがいた。


  オスカーはラッパーとして売れるのが唯一の道だと笑って言い、映画製作を習っている僕に、いつかPVを作ってくれと頼んだ。僕には「うん」と答えることしかできなかった。
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Author:FC2USER586252FFA
都内某W稲D大学三年生 
(ジャーナリズム専攻)

好きなもの:ヘミングウェイ
嫌いなもの:なし

略歴:T県の田舎町に生まれる。親は離婚。大学進学で上京。アメリカの新聞社で就労経験。

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